アイドル君と私
そして、咲の誕生日がやってきた。
タイミングが良かったのか、悪かったのか、
咲は休みだった。
部屋で一人、ボーッと外を眺める。
「はぁ―…なんで休みなんだろう?」
望は仕事だし…。
そういえば、望がメールで“淋しい”って、ちゃんと言いなよ? …って言ってたなぁ。
でも、そんなこと
…言えない。
「晴れてるし…」
そして、咲は立ち上がった。
「よし!出かけるかっ」
そう思って咲は、出かける支度をした。
お昼過ぎ
咲は一人、街中を歩く。
「あっ、この服可愛い…」
服を手に取るが、小さくため息をつく。
「はぁ―…」
手に取っていた服を置き、服屋を出る。