アイドル君と私
「あっ、でも本当に偶然なんだね?俺の家この先なんだっ」
「えっ!?あっ…そうなんですか?でも…そういう事あんまり一般人に話さない方が…?」
「えっ!?あっ…」
私の言葉に、白石廉は頭をポリポリとかいた。
「そう…だよね?何か星野さんといると、そういう事忘れちゃう時があるんだよね…」
「えっ…?」
「何でだろうね…?」
「何でって…」
そんなの…
知らないよ―!
「なんつーか、星野さん同い年っぽいし、何か話してて落ち着くっていうか…」
「あっ、はい…同じ22ですね」
「やっぱりっ」
そう言って笑った廉の笑顔は、テレビの中のまんまだった。