アイドル君と私


「……打撲?」


その内容を見て、私が思ったのは二つ…。


一つは、ケガが打撲で収まって良かったのと、


二つ目は、何で今ニュースになるんだろう…?っていう疑問だった。


そのせいか?は分からないけど、テレビでのニュースでは流れていなかった。


望に携帯を返すと、私の口からボソッと言葉がこぼれてしまった。


「…可愛そう…」


「えっ…?どういう事?」


「だって…打撲……それに、今ニュースにしなくても」


「まぁーね?でもさ、こういうのって人気者の宿命じゃん?」


「えっ…?」


「小さな事でもファンは騒ぐし、ネットニュースにもなるし…ってさ」


「……そっか?」



人気者の苦労って、あるんだろうとは思ってたけど、ホントにこういうの、あるんだな…。


そして、複雑な気持ちを少し持ちながら、私達は休憩室を出た。



< 37 / 545 >

この作品をシェア

pagetop