アイドル君と私
「だから…もし、今度何かあった時には、相棒として俺が支えるからっ…」
「………バカ廉っ、優しすぎっ…」
そう言って、比奈は廉の膝下に視線を落とす。
比奈の気持ちは、
迷惑かけた自分を責めたものだけじゃなく、
…廉の優しさ…
廉には、好きな人がいて
彼に甘えていいのか…
分からないもどかしさとの両方が入り混ざっていた…。
そして、思考は止まらず
比奈はゆっくり目を閉じた―。
ーー
そして、その後。
撮影は再開され、比奈はケガした事が分からない程、ごく普通に走り撮影をこなした―。