アイドル君と私
「廉くん……んっ…」
やだ…。
変な声が出ちゃう。
「咲ちゃん…俺以外にもチョコあげた?」
「えっ…?ううん?あげ…てないよ…?」
「本当?良かったぁ―…俺本命なんだっ…」
廉は咲を抱き締めたまま、ニコッとする。
“本命”
そんなの…当たり前だよ?
廉くん…。
すると廉は咲の髪をずらし、さらにキスを続ける。
「えっ…廉くんっ…」
ま…まだ続けるの?
っていうか…髪ずらされたら、なおさら熱いよっ…。
咲が赤い顔で目をつぶった時。
プルルル~♪
「えっ…!?」
携帯音に廉の手が止まる。
「えっ…!?あっ…俺?」
廉は慌てて携帯を取り出す。