アイドル君と私
「ゴメンね?咲ちゃん…ちょっと…」
「あっ…うん、全然…」
咲は赤い顔で廉にそう答えた。
廉は咲から少し離れて携帯に出る。
話の内容からして、マネージャーからの明日の時間の連絡だった。
咲はまだドキドキしながら、キッチンでお湯を沸かそうとした。
そして廉の電話が終わり、咲の方を向いた。
「なんかゴメンね?いつも電話かかってきて…」
「あっ…ううん?」
「早く…2人でどっか行きたいね?」
「…どっか…」
咲は廉がドラマに入る前の旅行の話を思い出した。
そんな咲を見て、廉が少し慌てる。
「えっ!?もしかして…忘れてないよねっ?」
「えっ!?まさか…覚えてるっ」
「本当っ?良かったぁ~焦ったぁ〜俺だけ楽しみにしてるのかと思っちゃった…」
「ううんっ…そんなこと…私も本当に楽しみっ」