アイドル君と私


「ゴメンね?咲ちゃん…ちょっと…」


「あっ…うん、全然…」


咲は赤い顔で廉にそう答えた。


廉は咲から少し離れて携帯に出る。


話の内容からして、マネージャーからの明日の時間の連絡だった。


咲はまだドキドキしながら、キッチンでお湯を沸かそうとした。


そして廉の電話が終わり、咲の方を向いた。


「なんかゴメンね?いつも電話かかってきて…」


「あっ…ううん?」


「早く…2人でどっか行きたいね?」


「…どっか…」


咲は廉がドラマに入る前の旅行の話を思い出した。


そんな咲を見て、廉が少し慌てる。


「えっ!?もしかして…忘れてないよねっ?」


「えっ!?まさか…覚えてるっ」


「本当っ?良かったぁ~焦ったぁ〜俺だけ楽しみにしてるのかと思っちゃった…」


「ううんっ…そんなこと…私も本当に楽しみっ」



< 413 / 545 >

この作品をシェア

pagetop