アイドル君と私
「ふふっ…あの頃まだ何も分からなくて、2人でよく愚痴ってたね?」
「あ―…うん、そんなこともあったなぁ…」
「子供だったよね?本当…でも、あの頃から廉の瞳は変わってないんだよね」
「えっ…?」
比奈は廉の方を振り向き。
「変わらないその瞳が…私の支えだった…」
「…ひぃ…」
「その瞳を追いかけて…私もここまで来たんだ」
「……っ」
「でも…追いかけてる途中で気づいたの、私の気持ちはただの…憧れじゃないってことに」
「…えっ…」
廉の驚く顔に比奈は少し笑った。
「ふふっ…こないだも言ったでしょ?あのチョコは…義理じゃないよ?……本命なのっ」
「……っ…」
「……好きだったの…ずっと、廉のことだけが…」
比奈の言葉に廉は驚き、そして少しとまどい…うつむいた。