アイドル君と私
「あ~そっか?今から打ち上げかぁ」
「うん、行って来るよ」
「おぅ、楽しんで」
江真の言葉に、廉も笑顔を返す。
「あっ…そうだ、廉くんっ」
「ん?なに?」
「仲良いのもいいけど、比奈ちゃんとちょっと…距離考えた方がいいんじゃない?」
「……えっ?」
拓海の言葉に、廉が驚く。
「だって、あんまり近いと本屋ちゃんが不安になるでしょ?」
「……あっ……うん」
廉は少しうつむく。
「どうした…?なんかあったのか?」
「あっ…いや、別にっ」
「ふーん…?」
「やっぱり…そういうのって、ちゃんとした方がいいよね…?」
「うん、その方がいいと思うよ?比奈ちゃんと廉くんが昔からの付き合いだってのは分かるけど、廉くんが今一番大切な人は……違うでしょ?」