アイドル君と私

「こないだ、ちゃんと廉の答え聞けなくって…恐かったの……ゴメンね？」


「……謝らなくていいよ」


「えっ…？」


「ひぃの気持ちは…本当に嬉しかった、ありがとう…」


そう言って比奈を見る廉。


その廉の瞳にドキッとして、視線をずらしながらも比奈が口を開く。


「……うん、私…あれから少しの間考えたの」


「何を？」


「好きな人が…廉で良かったって…」


「えっ…？」


「本当よ？好きになった事後悔してないのっ、まぁ…振られた事はショックだけどね―？」


「う…ごめんっ」


「あははっ、いいってもう、これ以上廉を困らせたくないし…」


「…ひぃ…」


そして比奈はドリンクを一口飲む。


「ねぇ？廉っ」


「ん？」


「一つ聞いてもいい？」


「なに？」