アイドル君と私
「はっ!廉くんもう来ちゃう、早く支度しなきゃっ…」
咲は慌てて身の回りを片付ける。
そして20分もたたないうちに、廉からの電話が鳴り咲が電話に出る。
『咲ちゃん?今下に着いたよっ』
「分かった、今行くね?」
咲はそう言うと電話を切る。
荷物を持って咲は部屋を出て、
廉の車に駆け寄り、いつもの様に助手席に乗った。
廉はいつもの爽やかな笑顔で口を開いた。
「おはようっ」
「……おはようっ」
咲は少しぎこちなく挨拶をする。
「咲ちゃん、どうかした?顔がちょっと赤いかも…?」
「…えっ!?」
ドキッとして廉を見る咲。
すると突然、廉の手が咲の顔に伸びてきて咲はビクッとする。
……と思ったら、廉の手は咲の額に。
「……えっ?」
「あっ…いや、熱とかじゃないみたいだね?」