アイドル君と私


いつも…上手く言えないのは…
なんで?


私が臆病だから…?


電話している廉を見る咲。


「廉くん…私…」


そう思いかけて、咲は首を振る。


「ダメっ…楽しまないとっ」


電話の終わった廉が咲を見る。


「ゴメンね?いつも電話…」


「ううんっ」


咲は精一杯笑顔を向ける。


「大丈夫だった?電話」


「あっ…うんっ」


咲の笑顔に、廉はドキッとする。


「廉くん、そろそろ歯磨きする?」


「あっ…うん、そうだね?」


そして2人は洗面所へ。


歯磨きしながら咲は思った。


なんか…変な感じ、
廉くんと歯磨きしてるなんて…。


そして2人は並べられたお布団に入ることに。


「咲ちゃん、目覚ましかけとくね?」


「…うんっ」


お布団に入ってお互いの方を見ると、
目があってドキッとする。


「なんか…照れるね?」


「…うんっ」


ふふっと微笑む廉。


「ねぇ?寝付くまで何か話してよっか?」


「うんっ、何の話する?」


「うーん、そうだなぁ?…そうだっ、咲ちゃんの事教えて?」


「えっ!?私っ?」


「うんっ、小さい頃のこととか…学生の時とか?」


「えっ…でも、そんなに内容ないよ?」



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