アイドル君と私
大丈夫。
大丈夫だから……って、
私は、嘘つきだ。
本当は…大丈夫じゃない。
けど、これ以上…みんなに、甘えられないっ。
ーー
ある日。
職場のレジに咲が立っていると、
お客さんが本をレジに置く。
「いらっしゃいませっ…」
咲は目の前の人に驚く。
レジに来たのは…。
「……友香里さん…?」
廉の姉の友香里が、本をレジに出し笑顔を咲に向けた。
「探しちゃったっ」
「……どうして?」
「ちゃんと、咲ちゃんと会って話したかったの…少し時間取れる?」
「あっ…はい、もう少しで休憩なので…」
「そっか?ラッキー、じゃぁ向かいのお店にいるね?ランチしよ?」
「はい…分かりましたっ」
「うんっ」
レジを済ますと、友香里は先に本屋を出て行った。
友香里さん…
どうして…?
でも…きっと、廉くんのことだよね?
そして、昼休憩になり、2人は本屋向かいのお店でランチをすることに。