アイドル君と私
ー2年後ー
あの日から、月日は流れ…。
ー2年後ー
咲と廉は、26歳になっていた。
咲は新しいお店にも慣れてきていた。
時が経っても、Retの人気は相変わらずだった。
最近は大きな仕事も入り、
3人の忙しさは増していた。
ある日、
職場で休憩中の咲の元に、後輩の麻里が入って来る。
「あっ、お疲れ様でーすっ」
「お疲れ様っ」
ニコッとしながら、長い髪を触りながら入って来た後輩の麻里は、 ちょっとキャピっとした性格の女の子だ。
咲の前に座った麻里は突然、
「そうだ先輩っ、今夜合コンに行きませんっ?」
「えっ!?合コンっ?」
「そうですっ、一緒に行こうとしてた子が行けなくなって~ねっ?行きましょ?」
「あっ…いや…でも…」
咲は困った顔をする。
「あっ、また元カレですか~?」
「…えっ!?」
「もう別れてから2年経ってるんですよねー?
もう…いいじゃないですか~?」
「いや…それは…」
後輩の麻里ちゃんには、2年前に別れた事は話してあるが、それがRetの白石廉とは言っていない。
…っていうか、言えない。