アイドル君と私
「とにかくお願いしますよ~?合コンって言っても、2対2ですし、大学のサークルの先輩ですから、歳も先輩と一緒ですし、話しやすいと思いますよ?」
「……けど、今日いい格好してないし…」
「大丈夫ですよっ、先輩にはタレ目がありますからっ」
「はい?それって…どういう意味?」
「まあまあ~とにかく、食事だけでもっ、ねっ?」
「はぁー…分かった、食事だけね?」
「やったぁー!そうこなくっちゃ、じゃぁ言っておきますね~?」
ニコニコと麻里は携帯を打ち始める。
「はぁー…」
まぁ、ご飯だけなら…いっか?
この2年間。
廉くんの事は、
一度も忘れたことはない。
忘れられない…。
あんなに、人を好きになったことは初めてだったから。
だから…。
友達からの紹介や、合コンとか全部断っていた。
行く気が出て来なかった…。
でも、
なんでだろう…?
今日は少し…気持ちが軽いな…?