アイドル君と私
「本当に今日はありがとう、おかげで少しスッキリしたよっ」
「いえ…私の方こそっ」
私の言葉に廉はまた笑顔を見せた。
「じゃあ、おやすみっ」
「お…おやすみなさいっ」
そして窓が閉まり、廉の車は発進して行った。
それを少し見送ると、地に足がついてないようなフラフラした感じで私は部屋に入る。
ドアを閉めて一人になると、
「今日…何があったんだろう?」
ふいにそんな言葉が出てくる。
色んな事がありすぎて、記憶がついていってない。
頭の中を整理しながら、私は寝支度を済ます。
でも
一番ハッキリしてるもの。
携帯に白石廉の連絡先が…。
「……良かったのかな?」
再びそんな想いを抱きながら、眠れるか分からない夜を過ごした…。