アイドル君と私
「今日はお泊まりさせてよねっ?」
「えっ?何で?」
「ゆっくりと聞かせてもらうからねっ!」
「えっ??」
何をっ!?
すると、望はテーブルにピザなどを置いて口にし出した。
「私、あれから思い出してみたのっ」
「な…何をっ?」
「こないだ咲を待ってた男の人……どっかで見たような雰囲気の人…」
「えっ…?」
「何か黒い服に帽子被ってたけど…あのイケメンぶりはなかなか…」
「そ…そうかな?」
考え込んでる望に、気づかれないように振る舞う。
すると、時刻が7:00になる。
付いていたテレビが、7:00からの番組の始まりを告げた。
「さぁ!始まりました~
『Retの夜』―!」
――っ!!
聞き覚えのある声に、私はビクッとする。