アイドル君と私


そうだ、今日はっ!


テレビから流れたのは、
Retのレギュラー番組だった。


望が釘付けになっている。


「そうだ!私、今日見たいものがっ…!」


そう言って私がリモコンを手に取ろうとすると、望がリモコンを取る。


「何でよ~私いつも見てるじゃーんっ」


「そう…なんだけどさ、今日は…」


私の言葉なんて聞かずに、望はRetの3人がオープニングトークをしているのをじっと見ている。


私は仕方なく話をピザに持って行こうと、箱を開ける。


すると、望が


「あっ…!!」


「えっ…!?」


「……どれだ?」


「……はっ!?な…何が?」


望は私を一旦チラッと見た後、再度Retを見た。


そして、ボソッと呟く。


「3人のうち…誰かに似てる…」




< 58 / 545 >

この作品をシェア

pagetop