アイドル君と私
そうだ、今日はっ!
テレビから流れたのは、
Retのレギュラー番組だった。
望が釘付けになっている。
「そうだ!私、今日見たいものがっ…!」
そう言って私がリモコンを手に取ろうとすると、望がリモコンを取る。
「何でよ~私いつも見てるじゃーんっ」
「そう…なんだけどさ、今日は…」
私の言葉なんて聞かずに、望はRetの3人がオープニングトークをしているのをじっと見ている。
私は仕方なく話をピザに持って行こうと、箱を開ける。
すると、望が
「あっ…!!」
「えっ…!?」
「……どれだ?」
「……はっ!?な…何が?」
望は私を一旦チラッと見た後、再度Retを見た。
そして、ボソッと呟く。
「3人のうち…誰かに似てる…」