アイドル君と私
いつも夜だったからなぁ。
「…っていうか、星野さん」
「はい…?」
「何か…今日いつもと感じ違うね?」
「えっ?そう…でしょうか?」
やっぱり…服変っ!?
私が気になって、服や髪を触っていると、
「…髪……」
「えっ…?」
「髪…降ろしてるからかな?」
「あっ…髪はそうですね?仕事の日はまとめてるから…」
「そっか?そうだよね?そっかそっか~」
「……ん?」
なんだろう?
やっぱり髪も変っ!?
咲が戸惑いを感じながらも、車は気づけば都会の街を抜けていた。
ーー
私の地元は少し田舎で、車で一時間離れた海沿いの町。
けど、地元と言っても今は両親もこの町には住んでいない。