アイドル君と私


そして私がふいに棚に並んでいるメンズ雑誌を見た。


その表紙を飾っていたのは。


「……白石廉?」


さっきの人……。


やっぱり疑問を感じた、私は男の人の後ろ姿を振り返った


その時。


「……えっ…?」


通り過ぎていったはずの男の人が、こっちを振り返り歩いてきた。


えっ…? えっ…?


別に私に向かって歩いて来てるわけじゃないよね…?


そう思い直して、引き続き商品整理をしだした。


すると、横に影を感じる。


「…あのっ」


「えっ…?」


かけられた言葉に振り向くと、そこに立ってたのは…さっきの帽子を被った男の人だった。


驚きつつも私は言葉を発した。


「…はい、どうかされました?」



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