アイドル君と私


テレビの中のRetの番組は進んでいく。


咲は一人、ご飯を食べる手が止まり、目の前の鏡を見る。


「…タレ目…?」


私は……タレ目…。


「いや、いやっ!」


咲は頭を左右に振る。


タレ目の子なんて、どこにでもいる。


そう思い直して、再びご飯に手をつける。


…それに


こないだは幼稚園の事、
あんまり覚えてないって
言ってたし…。


私じゃ…ないな。


でも、そっか。


初恋の子か…。




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