アイドル君と私
「ええっ――!!?」
咲は思わず大声を上げる。
そこに着替え終わった望が近寄ってきた。
「どうしたの?咲っ?ビックリしたよ~」
咲はボー然とした顔のまま…。
「望…」
「ん?」
「行ける事になりそう…」
「へっ…?何処へ?」
「………。」
無言の咲に、望は何かに気づいて咲の携帯を覗き込んだ。
「……うっ……ウソ!?」
「どうしよう…?」
「ホントに~!?」
「…みたい」
すると望は満面の笑みで咲に抱きついた。
「きゃー!嬉しいっ!ありがと~咲っ―!」
「いや…私は何もっ」
「えっ?じゃあ…廉から言ってきたってことっ?」
「…うん」
「マジ!?」
「あっ…いや、色んなお礼も含めてって事らしいし…」