アイドル君と私


そして、爽やかな次の曲に変わった時、
3人が歩きながら中央ステージへと来る。


ドキッとする咲の隣で望が興奮している。


「キャー!咲っ!拓海がこっちに来る―!!」


「う…うんっ」


と、ちょうどRetが中央ステージに立ち、2人からもRetの顔が見える距離にきた。


周りの観客も興奮している。


すると、廉が歌いながら2人の方に手を振った。


「えっ…?」


2人はドキッとする。


「い…今、こっち見て手振った?」


「…ね?振ったよね?」


…と、思ったら。


「キャーー!!」


廉は周り一周に手を振っている。


「なーんだ、やっぱりそうだよね?」


「…ね?」


「今日一番に手振ったから、咲に気づいて手振ったのかと思ったよ~」


「なっ…!?そんなわけないよっ!皆にだよ!」



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