三回目のデート


「……おーい、映見ー?
 なーにニヤニヤしてんのぉ?」


 ニヤけちゃいそう……じゃなくて、もうニヤけてたみたい。


「あ……そんなにニヤニヤしてた?」

「うん、緩みっぱなし。
 あんまり会ってないって話なのに、逆に嬉しそうじゃん」


 果奈に、言っちゃおうかなぁ。


「あのね、実はね…………明日、久しぶりに会うの。後藤先輩と」

「でぇーーっ!!マジでぇーっ!!」


 みっ……耳がっ……。

 果奈の容赦ない叫び声が、耳にも店内中にも響き渡った。


「もう、ちょっと!果奈ってば騒ぎすぎだよ!」

「だってだって!それって……記念すべき、三回目のデートじゃん!」

「う……うん」


 デートって響きに恥ずかしながらも、顔がさらに緩んだ。


 そう。明日は、後藤先輩と……

 三回目のデート。

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