三回目のデート


「あのー……」


 と、後ろから男の人の声が。


(あ、先輩!?)


 私はとっさ的に、バッと振り返った。

 ……あ、違かった。

 声をかけてきたのは、男性の二人組だった。

 私……ハリキって振り向いちゃった。恥ずかしいー。

 だけど……何の用だろう?


「あの……何か?」

「すみません。撮ってほしいんですけどー、いいですか?」


 と、遠慮がちにスマホを差し出された。


 あ、なんだ。それかぁ。


「はい。いいですよ」


 私は撮り方を聞いて、リクエストされた背景と一緒に二人組を写した。

< 110 / 258 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop