三回目のデート
「なっ、何だよお前っ」
「邪魔すんなよ」
二人組が突っかかってきた。
(このっ……ナンパ野郎~っ!!)
映見を背後に置いて、二人組をギッと睨み付けた。
「……あぁどうも。意外と大したことない彼氏です。何か問題でも?」
俺の気迫に、二人組は明らかに怯んだ。
「あ、あなたが彼氏さん!?」
「いやー、こんなイケメンとは思わなかったなぁ!全然大した彼氏っすねー!じゃ、失礼しましたー!」
慌てて逃げていったし……ふん、たわい無い。
実際ケンカしたわけじゃないのに、俺は手をパンパンと払った。
一時停止していた人々も、何事もなかったかのように動き出した。