三回目のデート


「せっ、先輩。何か変ですか?」


 変だよ……カサッとするし。

 なんか怪しい。あの一輝君のことだから……何かしたんじゃ……。


「……映見、髪飾りがずれてるから刺し直すよ」


 カサッとしたことは隠して、ウソをついた。


「あ、そうなんですか?じゃあ……お願いします」


 映見の背後に立って、髪飾りを刺し直すフリして、怪しい部分を探った。

 それでも、せっかくの可愛い髪型を崩さないように、丁寧に髪の中をかき分けた。


(……何だこれ?)


 髪の中から、ピンク色をしたビニールっぽい物が……。

< 128 / 258 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop