三回目のデート
「せっ、先輩。何か変ですか?」
変だよ……カサッとするし。
なんか怪しい。あの一輝君のことだから……何かしたんじゃ……。
「……映見、髪飾りがずれてるから刺し直すよ」
カサッとしたことは隠して、ウソをついた。
「あ、そうなんですか?じゃあ……お願いします」
映見の背後に立って、髪飾りを刺し直すフリして、怪しい部分を探った。
それでも、せっかくの可愛い髪型を崩さないように、丁寧に髪の中をかき分けた。
(……何だこれ?)
髪の中から、ピンク色をしたビニールっぽい物が……。