三回目のデート


「あ、そうだ!映見、今絵本書いてる?」


 のどかな話しよう!余計なことを考えないように!


「はい。今度は、女の子二人の友情の話なんです」

「へぇ~。それさ……妹にも見せたいんだけど、出来たら借りてもいい?前に『森の迷いグマ』を見せたら、映見のファンになったみたいで」

「ホント?嬉しいー。確か名前は……南琉ちゃんって言うんですよね?中学三年生で」

「そう……あ、実はさ、今日出掛ける前に南琉の画像を撮ったんだけど……見る?」

「わ、見たい♪」


 映見の言葉使い。敬語から徐々に馴れ合い口調になってきてる。映見が俺に対して、だんだん自然体でいられるようになってきてるみたいだ。

 いいな、こういうの。

 映見が俺の彼女になりつつある感じ……なんて。

 勝手にそんなことを思ったら、またニヤけそうだ。

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