三回目のデート


 少し経って映見が「お待たせしましたー」と、戻ってきた。

 座るなりコンビニの買い物袋をガサガサとあさると、俺に向かって「はい、どうぞ」と差し出してきた。

 映見が手に持っていたのは、缶コーヒーだった。

 しかもこれ、前に俺が好きだと言ってたカフェオレ……


「ささやかなお礼です。あと、ガムもありますので、必要な時は言って下さいね」

「……ありがとう、映見」


 そんな些細なことを覚えててくれたうえに、こんな風にさりげなく気づかってくれて……俺、メチャクチャ嬉しいんですけど……これ、泣いてもいいですか?

< 179 / 258 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop