三回目のデート


 すると、先輩のチカラが一瞬緩み……


「わっ!……え、抜けたっ!?」


 勢いあまって、後ろに倒れそうになった。

 あ、手は!?どんなのが描かれちゃったんだろ……


「……あれ?何も書かれてない……」


 裏表にしても、どこにも書かれた形跡がない……

 えっ……これ、何?

 手首とカーディガンの袖の境目あたりに、キラリと光る物がついている。

 袖を少しめくってみると……


 ブレスレット?


 ピンクゴールドのチェーンが、等間隔で小さなハートの形してる。

 可愛いー……って、どうして?

 目を合わすと、先輩はニコッと微笑んできた。

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