三回目のデート
「あ、友達か。なるほどね……そういうこと……か。
わかったからさ、こっち……向いてくれる?」
「ごめんなさいっ、無理ですっ!!」
頑なに拒否した。
「うーん、そっかぁ……まいったなー……」
先輩を困らせてる……
あー自己嫌悪ー。
ますます合わす顔がないー。
「あ、じゃあさ……下向きながら目を閉じててもいいから……さっきあげたブレスレットしてるところを、もう一回見せてくれる?」
「………………ブレスレット……ですか」
「うん」
こんな私に対して、それでも優しく提案してくれる先輩に……頑なだった気持ちが、少し和らいだ。
「う……わ……わかりました……」
恥ずかしい気持ちを堪えながら、ゆっくりと立ち上がった。
そして、下を向いたまま目をつむり、ブレスレットをつけてる右手を顔の横まで掲げた。