三回目のデート


 その雰囲気に浸っていると、


「……あぁ……ホントまいった……」


 先輩が耳元で、ため息混じりに呟いた。

「え?」と聞き返すと……


「さっきのセリフ……完全に萌え死にしたんですけど。服のことも含めて、映見の友達にどんだけ感謝しないといけないんだ、俺は……」


 顔がボッとした。


「いっ……わっ、忘れて下さいっ!
 あのセリフは私の意思ではないので!」

「いやぁ、それは無理っしょ。映見が言ったことには変わりはないし」

「そんなぁっ、恥ずかしいのにー……」

「リクエストしても……もう、言えない?」

「い、言えませんっ」

「……名前も?」

「……今は……無理ですー……」

「わかった、ごめんごめん。ハハ、ちょっと冷やかし過ぎたな」


 と、頭を撫でてきた。

 そんなことされたら、私の方が……

 萌え死にしますよ。

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