三回目のデート


 ボンヤリと窓の景色を眺めた。

 ……あ、もうすぐ着きそう。


 ……もし、また恋が出来るようになったら……今度こそ、勘違いしないようにしよう。

 優しくされても、特別扱いに感じても、すぐ好きにならないようにしよう。

 もう……あんな思いは……したくない。


  そして、想いが通じ合ったら……

 私はもう……その人だけがいい。


 ふふっ。その人って……どんな人かなぁ。


 あ。今、恋に前向きになってみたら……

 少し、気持ちが楽になった。


 私は、一人で密かにニヤつきながら、

『とまります』ボタンを押した。

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