三回目のデート


 そして……もう一つ。

 一個前にスライドさせる。

 その画面になった途端……顔がだらしなくなりそうだった。

 実は、本人の許可もなく撮った画像がある。


 それは……映見の寝顔だった。


 そのデート帰りの電車の中で、俺の肩に寄り添い、気持ち良さそうに眠ってる姿が……萌えてしまった。

 気づけば俺はスマホを取り出し、映見に向かって、カシャッ……としていた。


「……………………」


 振り返ると、罪悪感が芽生えてきた。

 今思えば、これって……盗撮ってヤツ?

 いや……いいよなっ?決して悪用するわけじゃないんだ。ただ、自分が癒されたいだけなんだっ。

 と、自分に言い聞かせた。

< 48 / 258 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop