三回目のデート


 部屋から出ると、隣の部屋から一輝も出てきた。


「よっ、おはよ~……ふぁ~あ」


 あくびと伸びをしながら歩いてきた。寝癖だらけ。起きたばかりっぽい。


「おはよ、一輝。もう起きたの?まだ八時だよ?」


 休みの日は十時すぎまで寝てるのに。


「姉ちゃんだって早すぎ。七時にはもう起きてただろう?」

「うっ……」

「どうせ、今日が楽しみすぎて、目が覚めちゃったんだろう」

「うぅ……」


 ……言わずとも読まれた。

 図星過ぎて顔が熱くなった。

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