三回目のデート


「どっ、どうしてこんなに上手いの!?プロのヘアメイクさんみたいだよ、コレ!」

「姉ちゃーん。オレ、今までどんだけの女と付き合ってきたと思ってんの?
 実は、何気に人の髪をいじるのが好きだったりして♪彼女らの髪をアレンジして遊んだりしてるうちに、上手くなっちゃったー、みたいな♪」

「それで……このクオリティー?」

「大したことねぇってー。コレは簡単な方だし」

「すごい……一輝、こういうの向いてるんじゃない?」

「……確かに、悪かねぇよな。ヘアメイクさんになれば、いろんな女性とお近づきになれるかもだし♪シシシ♪」


 一輝はふざけてそんなことを言うけど……

 私の髪をいじってる時の一輝……すごく真剣だったし、楽しそうだった。

 集中力がなくて、いつもいろんなことに対してフラフラしているのに……

 もしかしたら一輝は、ホントにこういうの向いてるのかもしれない。

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