ただ、逢いたくて
資料室には、学校に関する沢山の資料が大量に積み重ねられ、人が踏み入れるスペースも少ししかなかった

机や棚には、びっしりと資料が敷き詰まっており、ごちゃごちゃと溢れかえっていて、紙とほこりっぽい匂いが微かに鼻をかすめた。



なんでこんな場所に…?




木村くんを見ると、床に散らばった資料を足で退けている。


あたしが何?と開く前に彼の言葉で遮られてしまった。











「お前さ、俺のモノになれよ」

「………」

「………」

「……えっ!!?」

「頭の悪りぃ女だな…。だから、俺の彼女になれっつってんの」

「……えっと…」

「拒否権はねぇから」

「…でも!!あたし――




彼女になんてなれないって言おうとしたのに、柔らかい何かに唇を塞がれ言葉を発することが出来なかった




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