約束の小指、誓いの薬指。
年が明けて数日。
箱に入れられた大量の封筒の中から、目についたのは真っ赤な封筒。しかし、その封筒を開けた瞬間にぞくりと気味の悪さを感じた。
毎日事務所に届けられる数多くのファンレターを整理していた。新年を迎えたこともあり、1日に届く量はいつもよりも多い。
思いの込められたものばかりでいつも僕を元気づけてくれるのだが、中には困った内容のものもある。
例えばこれ…。
僕の声優人生史上、最も困るファンレターが今日届いた。
「どうした、相葉?
ファンレター見ながら固まるって…。
それ。
……婚姻届?」
僕と同じで心中のざわつきを隠しきれない富沢。
きれいに記入された婚姻届が送られてきたことなど未だかつて聞いたことがない。
しかも僕の欄まで書いてある所もある。
新しい2人の住所は僕の今住んでいるマンションらしい。
箱に入れられた大量の封筒の中から、目についたのは真っ赤な封筒。しかし、その封筒を開けた瞬間にぞくりと気味の悪さを感じた。
毎日事務所に届けられる数多くのファンレターを整理していた。新年を迎えたこともあり、1日に届く量はいつもよりも多い。
思いの込められたものばかりでいつも僕を元気づけてくれるのだが、中には困った内容のものもある。
例えばこれ…。
僕の声優人生史上、最も困るファンレターが今日届いた。
「どうした、相葉?
ファンレター見ながら固まるって…。
それ。
……婚姻届?」
僕と同じで心中のざわつきを隠しきれない富沢。
きれいに記入された婚姻届が送られてきたことなど未だかつて聞いたことがない。
しかも僕の欄まで書いてある所もある。
新しい2人の住所は僕の今住んでいるマンションらしい。