約束の小指、誓いの薬指。
再びあの真っ赤な封筒が届いた報告なんてしたくないと願ったのだが、僕の予想に反して大島ハルカからの次の封筒はすぐに送られてきた。


手に取った瞬間に前回との違いに気がついた。
…厚さが全く違う。
今回の方がかなり分厚くなっている。


封筒の中身は何枚も同じものが入っているというかんじだ。
この大きさこの形。外から触ってみてなんとなく予想は立った。


開封してパサリと出てきたのは、およそ30枚の写真。


「あ…」


写っているものを見て、バクバクと心臓が鳴り響く。
犯人が言い逃れのできない証拠を突きつけられたら、こういう心境になるのかもしれない。
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