約束の小指、誓いの薬指。
そういう訳で、イベントの1日目は幕を開けた。
「どーもー!こんにちはー、相葉愁です!
今日は皆さん、楽しんで行ってくださーい!」
きゃーという黄色い声援が耳に届くと、不思議と邪魔な考えは消えていく。
仕事モードに一気に切り替わる。
面白くする為なら、会場が盛り上がるのならば、志水とだって楽しくやれる。
こうやって話を振るのは志水にとっては酷だったかもしれない、と思ったのはその日のイベントが終わってからだった。
控え室に戻ると、そこには富沢が笑顔で待っていた。
なんだ、気持ち悪いぞ。
「いやー、意外だったよ。
実は心配してたんだ。
久我さんとのことがあったから、今日のイベントは意識せずとも手が抜かれるんじゃないかって。
でもいつも通りだった。
あー、安心した。
相葉ってその辺ドライだったりすんのか?
いや、それは働く上で大事なことだ。私情を持ち込まれては困るからな。
その調子で次もよろしく頼むぞ」
ドライ…だったりするのだろうか。
確かにイベント中は凛音のことは忘れていた。
頭の片隅に追いやっていた。
「どーもー!こんにちはー、相葉愁です!
今日は皆さん、楽しんで行ってくださーい!」
きゃーという黄色い声援が耳に届くと、不思議と邪魔な考えは消えていく。
仕事モードに一気に切り替わる。
面白くする為なら、会場が盛り上がるのならば、志水とだって楽しくやれる。
こうやって話を振るのは志水にとっては酷だったかもしれない、と思ったのはその日のイベントが終わってからだった。
控え室に戻ると、そこには富沢が笑顔で待っていた。
なんだ、気持ち悪いぞ。
「いやー、意外だったよ。
実は心配してたんだ。
久我さんとのことがあったから、今日のイベントは意識せずとも手が抜かれるんじゃないかって。
でもいつも通りだった。
あー、安心した。
相葉ってその辺ドライだったりすんのか?
いや、それは働く上で大事なことだ。私情を持ち込まれては困るからな。
その調子で次もよろしく頼むぞ」
ドライ…だったりするのだろうか。
確かにイベント中は凛音のことは忘れていた。
頭の片隅に追いやっていた。