約束の小指、誓いの薬指。
「あの、こんなこと言うのは、図々しいとは思うんですけど…。
私、やっぱりどうしても相葉さんのことあきらめきれません。
相葉さんに彼女がいても…、私は相葉さんが好きなんです」


僕が何かを言う前に、志水は僕の胸に飛び込んでいた。
関係…ないはず…。


「お、おい」


いくら周囲に人気がないとはいえ、こんなのはまずい。
すぐに志水から離れるが、こんなにも積極的にこられて、もうどうしたら良いのかがわからなくなってきた…。


いや、何がわからないだ。
僕には凛音がいるんだ。
他の女性が入り込む余地なんてないだろ?
だったらそれを何度だって伝えればいい。
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