約束の小指、誓いの薬指。
ピンポーン


「…っ」


突然のチャイムに私たちは体を離した。ふと我に返ると、たった今自分のしていた行動が恥ずかしくてたまらない。
顔が赤くなるのが自分でもわかって、手で隠し少しうつむく。


「チッ。せっかく凛音からキスしてくれるチャンスだったのに」


「もー、言わないでよ!」


その場にいることすら恥ずかしい私は、何も考えずに玄関を開けた。
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