約束の小指、誓いの薬指。
「もう、凛音ってば1人でいることに満足しちゃって。そんなんじゃ一生彼氏できないよ?

そうだ。今度合コンあるんだけど、どう?」


そんなに満足そうな顔をしていたのだろうか。いや、していただろうな。
綾が座ったままで迫ってくる。


「合コン!?
綾は彼氏いるでしょ?合コンに行く必要なんてないじゃない…」


「固いんだからー。良い男がいれば乗り替えるに決まってるでしょ?私は彼氏のいない期間を作りたくないの」


「…」


もう恋愛レベルが高いとかそういう次元の問題じゃない。もはや恋愛の話かどうかすらわからない。綾と話していると、恋愛とは何なんだろうと真剣に考える。


「合コンは…遠慮しておくよ」


人見知りなんだし、合コンなんて苦痛なだけに違いない!それにこの話全部愁くんに筒抜けなのがまた問題だ。
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