約束の小指、誓いの薬指。
耳を澄ませてみると聞こえる流暢な英語による会話。あれ?
会話の途中で不思議に思ったのは、あの和室で聞いた控えめな女性らしい声が、綺麗な英語を話していること。
不思議に思って目を凝らして見てみると、その英語を話しているのは紛れもなく久我凛音だった。


まさか、英語が得意なのか?何を話しているのかはわからないが、日本語を話すときよりもスムーズに聞こえるのは気のせいではないはず。
暫くすると案内が終わったのか、手を振って人混みの中に混ざっていく外国人達。そんな彼らに笑顔で会釈をしている彼女。


色んなことが意外だった。
あんな流暢な英語を話せることも。秋葉原にいるということも。
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