約束の小指、誓いの薬指。
「25時…?


アニメなのに深夜にやってるの?」


「…え?」


彼女が呈した子どものような疑問に僕は戸惑った。
最初は彼女が何を疑問に思っているのかわからなかったが、考えてみてはっとした。


彼女はアニメといえば朝や夕方にあるものだと思っているんだ。
深夜にやってる理由がさっぱり理解できないのだろう。


そしてこの疑問により、彼女は僕のいる世界について果てしなく疎いということを悟った。


「あぁ、アニメは子どもだけのものじゃないからね。
大人だって笑えて、大人だって泣ける。考えさせられるアニメだってあるんですよ」

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