約束の小指、誓いの薬指。
秘密を知らない1000人
12月24日。午後6時。
クリスマスイブに、このイベント会場に集まった観客の数はおよそ1000人。愁くんの所属する事務所が主催するイベントで、人気声優が8人も集うとあってチケットの倍率はなかなか高かったと聞く。
そんな会場に座った私は、まだ何も始まっていないというのに、既に予想をはるかに越えた人の多さに圧倒されていた。
「ここにいる人のほとんどが、いや100%の人が相葉くんのこと好きに違いないよ!」
「え、それは言い過ぎじゃない?」
興奮を押さえきれない様子でいるのは隣に座る綾。実際のところ、綾だけではなくここにいる全員がふわふわした雰囲気を醸し出している。
クリスマスイブに、このイベント会場に集まった観客の数はおよそ1000人。愁くんの所属する事務所が主催するイベントで、人気声優が8人も集うとあってチケットの倍率はなかなか高かったと聞く。
そんな会場に座った私は、まだ何も始まっていないというのに、既に予想をはるかに越えた人の多さに圧倒されていた。
「ここにいる人のほとんどが、いや100%の人が相葉くんのこと好きに違いないよ!」
「え、それは言い過ぎじゃない?」
興奮を押さえきれない様子でいるのは隣に座る綾。実際のところ、綾だけではなくここにいる全員がふわふわした雰囲気を醸し出している。