約束の小指、誓いの薬指。
「チケット2人分あるから、誰か誘って来てもいいし。
さすがに凛音1人っていうのは、なんていうかな…会場の雰囲気は異様だから…。

でもクリスマスイブだからな、凛音の友達は皆デートで忙しいかもしれないけど」


差し出されたチケットの入った封筒を受けとる。
仕事をしている愁くんを見られるのか…。


私の気持ちはすぐに固まった。


「ありがとう!行くよ、絶対行く!
1人でも行く!」


はしゃぐ私を見て愁くんは目を細めると、ぽんぽんと頭を撫でた。


「うん、待ってるよ」

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