約束の小指、誓いの薬指。
まったく。
こんなに大勢の人を前にしても、愁くんは緊張の色を見せずに話している。むしろ生き生きとしている。変だけど私の方が緊張してしまう。


こうやって見てみると、普段の愁くんとはだいぶ違うように見える。一人称も異なれば性格も異なっている。


でも凄いのは愁くんだけじゃない。他の声優さんも楽しい雰囲気をどんどん作り出してくれるから、いつの間にか私も普通に皆さんの話に耳を傾けて楽しんでいた。


そんな楽しいイベントも終盤に差し掛かった時だった。予期せぬ事態が発生したのは。
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