きみに逢えた奇跡。
そんなことを思ってると、琉我のスマホに着信がはいった。

~~~♪

あ。
この着信音。

前に琉我と遊んだときに
「私この音楽すきだなあ。」
って言ったらこれにしてくれたんだよな。

まだ変えてないんだ。
なんか…些細なことでもうれしい。

しばらくいじったあと、また着信が着た。

着信はくるけど、みんなこないな。

もう10分たったよね。
なんでこんな遅いんだろう、もう!

「あ、みんな来れないって。」

「えっ、なんで?」

「風邪とか急用はいっちゃったりで無料らしい…
ドタキャンか~」

「えぇ…」

いやいやいや、おかしいでしょ。
みんなドタキャンって…。

でもなんだかそれ以上聞けない雰囲気になっちゃって
つっこむことができなかった。

「琉我、どうするの?」

「ん、どしよ。帰る?」

…。
それはそれで嫌だなあ。
せっかく来たのに。

「お祭りいこ!」

来たからには楽しまないとね!

…って思ったけど。
これってつまり。

「2人っきりだな。」

「あ、だね!?」

ってことだよね。
なんか…ね。

「ごめん、嫌?」

さすがにこの年で男女2人でお祭りは…。
嫌だよね。

「別にいいけど。」

琉我はそういうと勝手に屋台の方に歩いていった。

なんだか、嬉しいなあ。
ありがとう。

そう思うと、私は琉我についていった。
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