『あの時、君は……』

=きれいな夜空=

土曜日。
明日、瞳がいなくなる。
いつも瞳とデートする時は、瞳からが常だったが、今日は昨日の興奮から冷めきれず、瞳をデートに誘った。

きれいな夜空の下で、ただただ散歩をするだけ。
金はかからない。
ただ手を握り締めて、瞳を感じるだけ。
もう変な事は求めない。
……まぁ、ちょっと下心はあるけど。

「彰、どこ行くの?」
「どこでもいいじゃん」
「……そっか」

俺の気持ちをわかったように、瞳も俺の手を握り返してくれた。
< 114 / 203 >

この作品をシェア

pagetop