『あの時、君は……』




「……冗談……」
「こんな事で冗談言ってどうすんの! 時間ないんだから、ホラ!!」

俺は渋々、線路沿いの……この上り坂を登ることにした。
瞳を乗せたまま登りきれるだろうか……

……正直、自信無いよ!!
途中でへばったらカッコ悪いよな~…
でも……ここを通って行かなければ駅まで着かないし……

……って! 迷ってる時間なんかねぇ! 腹決めろ俺!!

俺は強くペダルを踏み始めた。


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